Arçelik Hitachi Home Appliances B.V.
トルコの大手家電メーカーであるアルチェリクは、日立グローバルライフソリューションズ(GLS)の海外グループ会社の持ち分60%を3億ドルで購入し、新興市場での拡大戦略を実現しました。新合弁会社は、日立GLSの海外グループ会社11社(製造会社2社、販売会社9社)を移管して設立されました。7月1日から営業を開始した Arçelik Hitachi Home Appliances B.V. (AHHA) はタイのバンコクに拠点を置き、海外の日立ブランドの白物家電製品 (冷蔵庫、洗濯機、掃除機など)の製造、販売、アフターサービスを提供します。 アルチェリクは一貫して家電事業を世界150カ国に拡大してきました。同社はヨーロッパで大きく成長し、過去10年間で南アジアで力強い成長を遂げました。日立GLSは、東南アジアや中東を中心に家電事業を展開しており、ハイエンドのブランドイメージを誇っています。昨年末に日立GLSの海外事業60%の買収が合意され、アルチェリクは、これにより年間売上高が10億ドル増加すると見込んでいます。アルチェリクCEOハカン・ブルグルルは「世界最大の家電企業の 1 つになるための旅を続けるため、この新会社は私達のシルクロード戦略において非常に重要でありま す。」と言いました。アルチェリクの売上高の74%は日立との提携により海外から得られると述べ、ブルグルルは、別途買収した米国を拠点とする白物メーカーのワールプールの生産能力についても、マニサの冷蔵庫と洗濯機の設備増強で20パーセント増加すると述べました。 「私たちはパンデミックの時期に於いて戦略的措置を成功裏に講じることができました。当社は、日本を拠点とする日立グローバルライフソリューションズの海外事業60%を取得し、史上最大の買収を行いました。 この3億ドルの企業買収は、ほとんど日本に行くことがなく、オンライン交渉で完了しました。日立の白物部門と提携することで、アルチェリクの売上高は10億ドル増加します。」 ブルグルルは、マニサにある米国を拠点とする白物メーカーWhirlpoolの冷蔵庫と洗濯機の設備もオンラインインタビューを通じて買収したと付け加えました。ブルグルルは、日立とともに、3,800人の新入社員がアルチェリクファミリーに加わったと述べました。 アルチェリクは、9か国の26の施設で4万人以上を雇用しています。「今回の投資により、中産階級が拡大し急成長するアジア市場において、定評の あるプレーヤーと互いの強みを組み合わせることで、この地域での地位を確固たるものにしました。」日立GLS取締役社長:谷口潤は「本日、アルチェリクとともに、新たな合弁会社AHHAの設立を発表できたことをうれしく思います。両社の販売網と製品戦略の補完関係を強 化することで、AHHAはグローバル白物家電市場で競争力を獲得し、市場をリードする存在になると確信しています。また、耐環境性能、デジタルなど両社の特長的な技術を融合することで生活者のQoL向上に貢献するとともに、サステナブルな社会を実現する製品、サービスの開発にも努めてまいります。」と述べました。AHHA CEOザファー・ウストゥナッシュは「本日、AHHAは、アジア・太平洋市場にお いて進化を続ける顧客ニーズに対応するとともに、この地域の経済成長を取り込むため、その第一歩を踏み出す記念すべき日を迎えました。当社は、アルチェリクと日立GLSの両社のグローバル戦略を結集することで、補完的な製品ラインアップを獲得し、ブランドとプロモーションに的を絞った投資を行うことで、すべての地域で成長を加速するポテンシャルを備えています。また、今回のパートナーシップでもたらされた調達や製造面でのシナジー効果により、経営の効率化を図ります。さらに、新会社では、これまで日立 GLS が培ってきたアジア・太平洋市場での存在感と、急速に成長するアジア市場に展開しているハイエンドの白物家電製品を活用して、この新たな取り組みを成功に導きます。新会社は、この戦略的な合弁事業に意欲的に取り組んでおり、AHHAの今後の成長と発展に取り組んでまいります。」