橋脚間(中支間)が世界最長となる吊橋が、初めてチャナッカレ海峡を越えてアジアとヨーロッパを結ぶ。レジェップ・タイップ・エルドアン大統領は、3月18日金曜日に、トルコのメガプロジェクトの1つである「1915年チャナッカレ」橋の開通式を催行した。第一次世界大戦中の1915年、チャナッカレ海峡海戦はトルコの勝利となり、その107年後にこの橋は開通した。
エルドアン大統領は式典の中で、初めてチャナッカレ(ダルダネス)海峡を越えてアジアとヨーロッパを結ぶこの橋が、世界で最も長い中支間をもつ吊橋であることを強調した。現在、世界の中支間長トップ10のうち3つの吊り橋がトルコにある。
「このプロジェクトは全産業に53億ユーロ、雇用に118,000人、国民所得に24億ユーロの貢献をするでしょう。2017年3月に始まった橋の建設には5,000人以上の労働者と740台の建機が用いられました。」(大統領談)
開通式には韓国の金富謙首相も出席した。同首相は新しい橋を「トルコ経済の主要な動脈」と称賛し、人と物の移動を大いに促進すると述べた。この橋は、トルコの西欧、中東、北欧、中央アジアを結ぶ国際物流ハブとしての地位をさらに強固にするだろうと付け加えた。
新しい橋の名は象徴的。「 1915年チャナッカレ」橋という名前は、オスマン帝国が第一次世界大戦中にイギリスとフランスの連合軍がこの海峡を支配しようとした攻勢を撃退した年にちなんで付けられた。
来年はトルコ共和国建国100周年、橋の長さは2,023メートル。これまで最長であった日本の明石海峡大橋を約30メートル超え、脚柱塔に塗られた赤と白はトルコ国旗を表している。塔頂は水上318メートル、1915年3月18日、オスマン帝国が英仏連合軍のダルダネス海峡通過を阻んだ日である。
全長4,608メートルの橋は、韓国のSKエコプラントとDL E&Cによって建設され、トルコからはヤプメルケジとリマックが参加した。 4社の合弁会社は2017年、日本、中国、イタリアの競合ライバルとの入札に勝ち抜いた。建設のピーク時には、下請け業者を含む約200人の韓国人スタッフも従事した。
「1915年チャナッカレ」橋は、ボスポラス海峡とダルダネス海峡からなるトルコ海峡に架かる4番目の橋で、アジアとヨーロッパを結んでいる。 両大陸間の移動は、待ち時間を含めフェリーでのダルダネス海峡横断に必要であった1時間半から6分に短縮された。
「1915年チャナッカレ」橋は、韓国と日本の建設業者によって行われているメガプロジェクトの戦いの最新のものだ。 IHIと三菱重工業で構成された日本のコンソーシアムは1988年に第2ボスポラス橋であるFatih Sultan Mehmet橋を建設した。 2011年にはIHIと伊藤忠が韓国のライバルを打ち負かし、イズミット湾に吊橋を建設した。
参照: アナドル通信社、 日本経済新聞